本田実さんの足跡を辿って⑧ 長島愛生園天文台との関わり〜後編
『本田技師を迎ふ』
休日の洋館の廊下人として人を待つ間の落ちいぬ心
人気なき渡り廊下の向こうに風ふく毎に扉のきしむ音
遠く石廊に靴の乱れつつ近づくし中に本田技師のみの声
『天体観測』
レンズ一杯に黄金の光たたへたる月面に
薄き眼をこらす本田技師さきくいませり
辛うじて読み終えし倉敷天文台新装の記事
※注 さきく(幸く)‥幸いでありますようにの意
昭和20年代頃、本田さんが技術指導の為に島に渡っていた長島愛生園。園の方の歌を今回は紹介させていただきました。
園の方は病のこともあり普段は偽名を使用されていましたが観測記録だけは実名を残されていたそうです。
そんな姿に本田さんも心打たれて活動を継続していらっしゃったのかもしれません。(山脇 京)
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