マイナー天体①「みずがめ座R星」

　前田式部さんから、地人書館『星百科大事典』（R.バーナムJr. 著、斉田 博 訳）という本に、いろいろな情報があるということをお伺いし、ここ半年くらい、パラパラと眺めております（1400ページくらいある分厚い本です！　現在は絶版ですが、元の英語版は全３巻でまだ入手可能です）。

　その中に「みずがめ座R星（R Aqr）」という変光星が紹介されておりました。周期386日くらいの変光星です（下の図は、AAVSOでここ８年くらいの観測をプロットしたものです）。６等から１２等くらいまで変光します。

　これだけ見ると、どこにでもある変光星という感じですが、私の興味を引いたのは、この変光星のまわりに発見された星雲です。1919年、この星に星雲の特徴を示すスペクトル線が発見され、1921年、ローウェル天文台で写真でとらえられました。

　そこで、鳥取市さじアストロパークにある１０３㎝反射望遠鏡で、先日、撮影してみました。なんとも興味深い感じで写りまして、色の感じも興味深いところです。

　まだ、調べている途中ですが、こんな天体があったとは、まったく知りませんでした。これからも、いろいろとマイナーな天体を調べて、実際に写してみようと思います。（Ori）

みずがめ座R星 星雲

　撮影日：2020年9月20日22時53分 JST（撮像中央時）
　機　材：１０３㎝反射望遠鏡、短焦点化レンズ（F4.6）、キヤノン EOS 6D(HKIR)
　露出等：ISO 3200　2分露出を7枚コンポジット（雲のため7枚で終了・・・）
　その他：中心部をトリミング