本田実さんの足跡を辿って(23)国際天文同盟黄道光部中央局・瀬戸臨時黄道光観測所『始まり』
黄道光とは太陽系の内部の微小な粒子が太陽光を反射して見える淡い光。春の宵の西空と秋の日の出前の東の空に見えるとされますが、天の川より薄い為にかなりの暗さが必要になります。
この光の正体を探るべく昭和10年に国際天文同盟に黄道光部会が新設され、京都大学の山本一清教授が委員長に就任、昭和11年に福山市に観測所が設立されました。
当時八頭町て梨農家の跡取り息子の本田さん、24歳。山本教授との御縁からこの観測員に大抜擢され、昭和15年には自身初となる彗星発見。後に終の住処、倉敷天文台の道が開かれて行くのでした。
今年、福山市にて「黄道光の会」が有志で立ち上げられ本田さんら福山市ゆかりの天文家の3人を顕彰、黄道光観測所跡地に看板設置、構想中の「子ども未来館(仮称)」の気運を高めるような活動を開始されたそうです。7月には本田さんが使った望遠鏡の複製を作られたとか(^^)! また教えをいただかねばならぬ先ができて嬉しく思っています。(続く)(山脇 京)
写真は本田さんが山本教授に宛てた黄道光のスケッチ葉書。京都大学山本資料室より
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